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『しかし、ゴジラのような直立型の怪獣が口を開閉させると、じつは首が邪魔になるのだ。次のページの図を見ればおわかりかと思うが、脊椎に対し頭が直角に位置する怪獣の場合、開いた下顎はすぐにのどに食い込んでしまう。このとき、口の動きを優先させると、必然的に口の開閉軸付近の顎の厚みを減らさなくてはならないことになる。』 〜品田冬樹:ずっと怪獣が好きだった 造型師が語るゴジラの50年、岩波書店、2005.〜(資料5)より抜粋 引用した上記資料中に示された画像にもあるとおり、1号スーツと2号スーツの下顎付近の形状は大きく異なっている。 ひらたく言えば、着ぐるみであるがための宿命、いわゆるオトナの事情により、エラのはったようなガッシリとした下顎が、ほっそり、すっきり今時の男前の顎に変化したということである。 この資料中には、また1号スーツの貴重な側面写真が掲載してあった。 雛形原型との比較によっても、非常に忠実に原型の様子を再現していることがわかる。 っということは、雛形原型においても下顎はエラが張っていた?ということになるのだが…。 これより後に記す雛形最終原型の『下顎』について、現時点での自分の結論からいうと、 いわゆる骨格を含めた下顎という意味では、エラ(下顎角部分。角度的に90゜に近いほどがっしりした様相を呈す)はそれ程発達していなかった(したような造型ではなかった)と考える。 以降、原点に戻りつつこのことについて書いていこう。
by hisaon13
| 2008-01-12 22:31
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